2015年10月18日

「敵が追いかけてくる」コモンを公開しました


最近公式コモン集に3つのコモンを登録しました。

敵が追いかけてくるコモン
クリア後おまけ解放
キャラころりん

の3つです。
詳しい説明や使い方はコモン集のページや同梱した説明書で確認してください。
3つとも中級者以上には簡単に作れるかもしれない、初心者向けのコモンです。
コモンの機能としても、初めてウディタを触る人がほしくなるかなーというものを揃えました。
ただ導入は少しやっかいだったりします。
ピンポイントに「これをするコモン!」と決めて汎用性を捨てたらもっと簡単にできるんですけどね。
でもそれだとほとんどの人にコレジャナイ感を与えるので・・・。
汎用性を取るか導入の簡単さをとるかは、公開するコモンを作る上でいつも悩むところです。

これから3回に分けて、これらのコモンで何ができるかや製作余話などを書いてみます。


今夜はまず<敵が追いかけてくるコモン>についてです。

ScreenShot_2015_1003_00_09_47.png


これはいわゆる「青鬼コモン」と呼ばれるものです。
(とそこまで一般化して言っていいのかわかりませんが。)
青鬼とはフリーの探索ホラーゲームです。
鬼が主人公を追いかけてくるのです。
「青鬼のようなゲームを作りたい!」という話をネットでよく見かけるのでぼくも少しプレイしてみました。
途中ですぐやめましたけど・・・。

これを作ったきっかけは、このブログのコメント欄の常連でもあるHNアルボースさんの作ったアズルイベイションをプレイしたことです。
少し話が脱線しますがこのゲームを紹介させてください。
ぼくの知る限り、これは全くもって究極の避けゲーです。
主人公は宇宙を旅する結晶体。ひたすら、避けて避けて避けまくれー!
百聞は一見にしかず。隠れた名作ですからぜひやってみてください。
用意されたステージ数は圧倒的なボリュームなので、避けゲー好きの人はやり込めること間違いなしです。

さてこのアズルイベイション、ボスステージでは接近してくるボスを一定時間避け続けられたらクリアーというしくみです。
技術的な話になりますが、これはウディタの機能「主人公に接近」と「場所移動」を組み合わせているようです。
単に「主人公に接近」させるだけでは敵は最短ルートを来るので障害物、特にくぼみなどに敵をハメることができればゲームが単調になってしまいます。
それを回避するためか、「場所移動」によるワープ、そしてランダム移動も取り入れられていました。
それを見てぼくも作ってみたくなった、というわけです。

参考までに公式コモン集もざーっと見てみましたが。
敵が接近してくるコモンの中で「主人公に接近」以外を使っているのは見つけ出せませんでした。
言い方を変えるとどれも障害物に引っかかってしまうということです。

なので障害物をよけるルートを計算して追ってくるコモンを作ろうかと思ったのですが。
でもこれは大変。
難しいので考え方を変えました。
主人公の移動した跡(軌跡)を追ってくるようにしました。

主人公の逃げたとおりに追ってくるなら通行不可マスに引っかかる心配はないですもんね。
ただ敵の追いかけを主人公のすぐ隣とかから始めるとゲームとしてかなり過酷です。
なので敵の追いかけが起動する時の主人公位置を設定できるようにしました。
決めた位置に主人公が行くと、敵が追いかけ始めるという仕様です。

これについてゲームの導入方法として説明書にも書き忘れていたことがありました。
敵の初期の設置位置からおいかけ起動位置までは、障害物がないようにしてください。
主人公の足跡がない場所については敵もどう追っていいかわからないので、単に「この座標へ接近」というような処理をしてます。
ここに書いても仕方ないかもしれないけど、使う人は気を付けてください。

それともう一点、後から気になってきたことがあります。
追いかけの起動は主人公が指定マスに行くことにしたんですけども。
その地点に行っただけでいきなり追いかけ開始というのは汎用性には欠けますよね。
このコモンはやはり探索ホラーなどでの使用を想定しているわけですが。
そうすると、ある地点を調べたら敵が追いかけてきた、という挙動にしたいかもしれない。
うーん、需要としてはどっちが多いんでしょうね。
指定位置に行って起動と、イベント実行で起動とでは。

一応、調べたら追いかけてきたという風にしたい場合の改造方法をここに書いておきます。
コモンの48行目の変数操作をXキーで切り取りしてください。
そして調べさせたいマップイベント(決定で実行)の中にVキーで貼り付けてください。
これでいけると思います。


追いつかれた時の処理も工夫しようと思ったらいろいろ改造してください。
デフォルトでは文章表示(追いつかれた!)をした後にタイトル画面へ戻るようにしましたが。
まあこれはゲーム作者さんによってやりたいことは千差万別だろうから何とかしてもらうしかないです。


その辺りについて、あるいはそれ以外でも、相談や質問、ご意見やクレームなどあればメールでお寄せ下さい。


後日追記
書き忘れてた。
このコモンには、ショートカットモードがあります。
敵が主人公を追跡してくる際、主人公の逃げた軌跡が交差した場合に近道を選ぶ機能です。
もちろんオフにして主人公の逃げたとおりの道を追わせることもできます。

交差した場合だけでなく、軌跡が隣接した場合でも進路変更させてもいいかもしれないですね。
その方がより主人公位置を認識して考えて追っているようにみせられるかもしれません。
今後バージョンアップすることがあれば考えます。
posted by じゃ。 at 23:48| Comment(2) | ウディタコモン・素材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
毎度どうも。当の「AzurEvasion(アズルイベイション)」の製作者・アルボースです。
そして、プライベートでもメールありがとうございます!
全250ステージ。でも完全制覇したという猛者(?)はほとんどいないみたい・・・

とまあ、宣伝ばかりするのもあれなので。
じゃ。さんは、本当にコモンイベントの職人ですね!
新しいコモンの開発記事を見るたびに、
こんな発想があったのか!と驚嘆させられます。
あるひとつのゲーム専用のイベントではなく、
これを他のゲームにも利用できるようにコモンを作る作業は、
きっと楽しい反面、大変なことも多いだろうと思います。

これからも、また時々遊びに来ますね。
それじゃまた! ノシシ
Posted by HNアルボース at 2015年10月19日 19:10
おぉさっそくコメントありがとうございます!
アズルイベイションは本当に名作だと思います。
ひいき目でなく。
なので本当はもっと大々的に紹介したいんですが。
でもステージ100までしか行ってないのでわかったようなことは言えないとガマンしてます。
でもおかげでぼくの何かに火がついて、また一つのコモンができました。
いつもありがとうございます。
Posted by じゃ。 at 2015年10月19日 20:35
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